稲葉監督が率いる侍ジャパンがカナダに勝利した。 4回1死二、三塁から浅村の一ゴロの間に先制。5回に山田哲の適時打で追加点。8回には近藤の適時打でリードを広げた。

投げては先発今永が3回を投げ5者連続三振を含む6奪三振で1安打無失点の力投。以降の大野雄、中川、山本、山崎も好投し無失点でつないだ。 プレミア12に臨む日本の初戦は5日、台湾でベネズエラと対戦する。


N式スコア詳細


▽稲葉監督の話 今日は投手が非常にいいピッチングをして、野手の(いい)流れになった。いい形で(予選ラウンドの)台湾に行けると思う。とにかく1点1点コツコツ行こうと。1点を取る野球ができた。(プレミア12本番は)厳しい戦いになるが、足もしっかり使って戦っていきたい


▽カナダ・ウィット監督の話 世界トップクラスの日本と張り合えることができたのは収穫。(日本は)パワーがあって、スピードがある。バランスが取れたチーム



チーム
日 本
カナダ

【日】○今永、大野雄、中川、山本、S山崎

【カ】ザストリズニー、●プロコピオ、ラルー、ロー、ラッカー

日本対カナダ 3-0で勝利し、ハイタッチで喜び合う山崎(左から3人目)ら日本の選手たち(撮影・浅見桂子)
日本対カナダ 3-0で勝利し、ハイタッチで喜び合う山崎(左から3人目)ら日本の選手たち(撮影・浅見桂子)

試合経過

<9回>

日本 カナダは5番手右腕ラッカーが登板。1死後、7番外崎が四球で出塁。2死後、外崎が二盗に成功。9番甲斐が四球を選び一、二塁。1番山田哲の打席で暴投の間に走者が進み二、三塁。山田も四球を選び満塁に。2番源田は左飛に倒れ無得点

カナダ 日本は5番手山崎が登板。3者凡退で試合終了


<8回>

日本 カナダは4番手でチーム最長身206センチの右腕ローが登板。先頭の9番甲斐が四球で出塁。1死後、2番源田が中前に弾き返し一、二塁。3番近藤が左前に落とし、二塁走者の甲斐が生還し追加点を挙げる。なおも一、二塁で4番周東の一ゴロの間に走者が進み二、三塁。5番吉田正の二遊間への鋭い打球は、遊撃手の好守に阻まれ追加点はならず

カナダ 日本は4番手山本が登板。3者凡退


<7回>

日本 1死後、7番外崎が中前打で出塁を放つが、8番松田宣が三ゴロ併殺に倒れる

カナダ 日本は3番手中川が登板。2死一塁、6番マロの右翼への打球は近藤が前進しダイビングキャッチ

日本対カナダ 7回表日本1死、外崎は中前打を放つ(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 7回表日本1死、外崎は中前打を放つ(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 7回裏、日本3番手で登板する中川(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 7回裏、日本3番手で登板する中川(撮影・加藤哉)

<6回>

日本 カナダは3番手右腕ラルーが登板。クリーンアップが3者凡退に倒れる

カナダ 3者凡退


<5回>

日本 先頭の8番松田宣が四球で出塁。9番甲斐が送り1死二塁。1番山田哲が中前に適時打を放ちリードを広げる。2番坂本勇の打席で一塁走者の山田哲が盗塁を試みるが失敗。坂本勇は一邪飛に倒れる

カナダ 3者凡退

日本対カナダ 5回表日本1死二塁、山田哲は中前適時打を放つ(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 5回表日本1死二塁、山田哲は中前適時打を放つ(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 5回裏カナダ無死、大野はレナートンの打球を捕球する(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 5回裏カナダ無死、大野はレナートンの打球を捕球する(撮影・加藤哉)

<4回>

日本 カナダは2番手右腕プロコピオが登板。先頭の3番近藤、4番鈴木が連続四球で無死一、二塁。5番吉田正が追い込まれながら、高いバウンドの一ゴロで走者を進め1死二、三塁。6番浅村の一ゴロの間に三塁走者の近藤が生還し先制。なおも2死三塁とするが、7番外崎は三振に倒れる

カナダ 日本は2番手大野雄が登板、捕手も甲斐に交代。1死から連打で一、二塁とするが、6番レナートンが三ゴロ併殺に倒れ無得点

▽今永の話 ブルペンではあまり調子が良くありませんでしたが、会沢さんが変化球をうまく使ってリードしてくれて試合に入って徐々に良くなりました

日本対カナダ 4回表日本1死二、三塁、浅村(左)の間に生還しタッチを交わす近藤(撮影・垰建太)
日本対カナダ 4回表日本1死二、三塁、浅村(左)の間に生還しタッチを交わす近藤(撮影・垰建太)

<3回>

日本 3者凡退。坂本勇は2打席連続三振

カナダ 3者凡退。今永は2回先頭5番ルブランから3回9番ホールまで5者連続三振を奪うなど、圧巻の3回1安打無失点

日本対カナダ 3回裏カナダの攻撃を三者凡退に仕留め落ち着いた表情で引き揚げる今永(撮影・垰建太)
日本対カナダ 3回裏カナダの攻撃を三者凡退に仕留め落ち着いた表情で引き揚げる今永(撮影・垰建太)

<2回>

日本 1死後、6番浅村が右前に運ぶ。後続が倒れ無得点

カナダ 3者連続三振

日本対カナダ 2回表日本1死、右前安打を放つ浅村(撮影・垰建太)
日本対カナダ 2回表日本1死、右前安打を放つ浅村(撮影・垰建太)

<1回>

日本 カナダ先発ザストリズニーは身長190センチの長身左腕。先頭の山田哲が積極的に初球をたたく。中前に抜けそうな打球は遊撃手が横っ飛びで好捕しアウトに。2死後、3番近藤が中堅手の拙い守備にも助けられ3塁打。4番鈴木が二ゴロに倒れ、先制ならず

カナダ 1死後、2番ダービルが中前打。2死二塁とするも4番サンダースは中飛に倒れる

日本対カナダ カナダ先発のザストリズニー(撮影・垰建太)
日本対カナダ カナダ先発のザストリズニー(撮影・垰建太)
日本対カナダ 1回表日本2死、三塁打を放つ近藤(撮影・垰建太)
日本対カナダ 1回表日本2死、三塁打を放つ近藤(撮影・垰建太)
日本対カナダ 1回裏カナダ無死、今永はD・ポンペイから三振を奪う(撮影・加藤哉)
日本対カナダ 1回裏カナダ無死、今永はD・ポンペイから三振を奪う(撮影・加藤哉)

スタメン

【日本】

1(二)山田哲

2(遊)坂本勇

3(中)近藤

4(右)鈴木

5(指)吉田正

6(一)浅村

7(左)外崎

8(三)松田宣

9(捕)会沢

先発投手=今永

【カナダ】

1(中)D・ポンペイ

2(遊)ダービル

3(三)ウッド

4(右)サンダース

5(二)ルブラン

6(一)レナートン

7(左)T・ポンペイ

8(指)トソニ

9(捕)ホール

先発投手=ザストリズニー


試合前

日本対カナダ 試合前、外崎(左から3人目)を中心に円陣を組む日本の選手たち(撮影・垰建太)
日本対カナダ 試合前、外崎(左から3人目)を中心に円陣を組む日本の選手たち(撮影・垰建太)
日本対カナダ 試合前談笑する、左から菊池、1人おいて、鈴木、山田、坂本勇(撮影・垰建太)
日本対カナダ 試合前談笑する、左から菊池、1人おいて、鈴木、山田、坂本勇(撮影・垰建太)
試合前、新井氏と話す菊池涼、左は稲葉監督(撮影・加藤哉)
試合前、新井氏と話す菊池涼、左は稲葉監督(撮影・加藤哉)

◆プレミア12 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催し、2015年に新設された国際大会。4年に1度開催。第2回の今回は東京五輪の予選を兼ねる。世界ランク上位12チームが出場。1次ラウンド(R)は4チームずつ3組に分かれ、各組上位2チームがスーパーRに進む。スーパーR上位2チームで決勝を争い、3、4位は3位決定戦を行う。15年の第1回大会は韓国が優勝、日本は3位だった。