少々気が早いが、来秋プロ野球ドラフト会議の“超隠し玉”候補が現れた。

中大法学部3年の杉浦健二郎投手(21=麻溝台)が3日、千葉・柏市のJR東日本グラウンドでのBCリーグトライアウトを受験。2日間の試験で150キロも投じた無名右腕は、それもそのはず高校、大学と野球部未所属。印象的なゴーグル姿とまさかの快速球で、視察したNPB出身の球団関係者たちをざわつかせた。

   ◇   ◇   ◇

<異色経歴の選手>

68年のドラフトで、東京(現ロッテ)が陸上100メートル10秒1の日本記録保持者(当時)で、東京、メキシコの両五輪に出場した飯島秀雄(茨城県庁)を外野手として9位で指名。代走専門で117試合に出場し、23盗塁をマークした。やり投げで87年国体6位入賞の日月(たちもり)哲史(関東高陸上部)は投手として同年ドラフト外で西武の練習生に。4年後の91年ドラフトで同球団に8位指名され、支配下登録選手になるも1軍出場はなかった。日本ハムは11年ドラフト7位で早大ソフトボール部の大嶋匠捕手を指名。大嶋は18年までプレー、1軍で通算15試合に出場、18打数3安打。ドラフト制以前では、国鉄(現ヤクルト)が57年に、56年のメルボルン五輪でレスリング5位入賞の桂本和夫(中大)を獲得。桂本は4年間在籍し、通算9打数2安打だった。

<ルートインBCリーグ>

07年に「北信越BCリーグ」として4球団で開幕。存続が危ぶまれた福井の再加盟、神奈川の加入で、来季は初めて12球団でシーズンを迎える。9日には大阪でもトライアウトがあり、15日にネット会議で新人ドラフト会議が開催される。