大先輩撃ちで高級和牛の恩返しだ! 阪神ドラフト4位の東海大相模・遠藤成内野手(18)が8日、横浜市内のホテルで入団交渉を行い、契約金4000万円、年俸500万円で仮契約を結んだ。目標は同校OBで12学年上の巨人菅野撃ち。「素振りは菅野さんを意識してやっている」。早くも球界屈指のエース相手のイメージトレーニングに励んでいる。

「とてもおいしかったです。初めて食べました!」。今夏の甲子園出場時、チーム宿舎に輝かしい光沢を放った鮮肉が届いた。A5ランクの最高級和牛。同校OBで43学年の上の巨人原監督からの差し入れだった。「チーム全員で食べきれないくらい。他にもメンチカツや果物なども。(完食に)3日くらいかかりました」。最高級のうま味とあふれる肉汁にパワーをもらった。初戦の近江戦で打っては4打数2安打、投げては7回途中1失点と、二刀流の大活躍。大先輩のアシストに感謝感激の初戦突破となった。

今季の阪神は巨人に8年連続負け越し、CSファイナルステージでも敗れた。菅野にも通算31試合で14勝(8敗)を献上しており、防御率も2・16と抑え込まれている。だが巨人を倒さない限り、来季優勝はない。遠藤も「ライバル関係にあるので負けたくない」ときっぱりだ。ニクらしいライバルに肉のお礼を。1日も早く1軍に上がり、原監督に恩返しの一打を放ちたい。菅野撃ちなら最高のストーリーだ。【只松憲】

◆遠藤成(えんどう・じょう)2001年(平13)9月19日生まれ、秋田県出身。東海大相模では1年春からベンチ入りし、甲子園は18年春と19年夏の2度出場。今夏の神奈川大会決勝・日大藤沢戦では横浜スタジアムのバックスクリーンに2発。甲子園初戦の近江戦(滋賀)では8回途中1失点と二刀流で活躍した。U18高校日本代表。178センチ、84キロ。右投げ左打ち。