大学の部準々決勝で東海大札幌キャンパスが慶大(東京6大学)に0-9の7回コールド負けを喫し、初4強を逃した。札幌大が明大を下した86年準々決勝以来、33年ぶりの東京6大学撃破を狙ったが、力及ばなかった。

序盤で投手陣が崩れ、流れを引き戻せないまま終わった。先発右腕の宮沢怜士(4年=遠軽)が、初回無死一、二塁でソフトバンク5位指名の柳町達中堅手(4年=慶応高)に中越え2点適時二塁打を浴びた。1死も取れないまま降板し、工藤稜太(2年=駒大苫小牧)に継投も、この回計6失点と大差をつけられた。宮沢怜は「対策はしていたが、甘い球は全部持って行かれた」。工藤も「プロに行くような選手との対戦で、力んでしまった」と反省した。打線も3安打無得点と、投打とも良さを出すことができなかった。

15日の初戦で死球を受けた外石和也主将(3年=駒大苫小牧)が、左手小指中手骨骨折のため、先発回避。7回2死三塁では、左指に神社の御守りをテーピングで巻きつけて代打に立ち、四球で出塁した。一矢報いようと体を張ったが「お世話になった4年生に、何も恩返しができなかった」と号泣した。

初戦で全2打点をたたき出した大学日本代表候補の主砲赤尾光祐右翼手(3年=東海大相模)は3打数無安打2三振。「冬場の練習でレベルの高い本州の投手を打てるような打撃を身につけ、また神宮に戻ってきたい」。この大敗を糧に、進化を図る。【永野高輔】

▽東海大北海道の日下部憲和監督(67)「選手はリーグ戦から代表決定戦と辛抱強く戦ってくれた。この敗戦を冬の課題として、また力をつけて出直してきたい」

▽東海大札幌キャンパス・外石和也主将(初戦で左手小指中手骨骨折も7回2死三塁で代打で登場。四球で出塁)「大事なところでケガをしてしまい、4年生に恩返しできないまま終わってしまった。悔しい」