16年に覚せい剤取締法違反で有罪となり、執行猶予中の清原和博氏(52)が11月30日、“監督デビュー”した。神宮球場での「WorldTryout2019」に背番3のユニホームで参加。投手交代や選手への助言、MVP選定などを行った。

実は用意された3番ではなく、70番をまといたかったという。「自分も彼らのように野球ができない状況になった時があった。その時、拾っていただいた仰木監督(オリックス)の70番をつけてみたかった」。今後は故仰木彬氏のような指導者としてNPBの舞台に戻ることが目標だ。

通算2000安打を達成した思い出の神宮で、打席に足を踏み入れる場面もあった。「現役を離れて十数年立ちますから、なかなかそういうチャンスはない。これからの自分のためにも、そういう気持ちになりました」。ただNPB復帰への第1歩とはいえ、現在の自分の置かれた状況は冷静に見えている。「まだ執行猶予も明けてませんし、1歩1歩しっかりと足元を見つめながら、野球を一番大切にしてやっていきたい」と神妙な面持ちで話した。【千葉修宏】