「高校四天王」で日の丸背負うぞ! 阪神ドラフト1位の西純矢投手(18=創志学園)ら新人8選手が10日、東京都内のホテルで行われた「NPB新人選手研修会」に出席した。ロッテのドラフト1位佐々木朗希投手(18=大船渡)、ヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手(18=星稜)らU18日本代表メンバーと再会。再び同じユニホームを着て戦うことを誓った。

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心を許した戦友との再会に西純の顔もほころんだ。講義の合間の休憩時間。ヤクルト奥川、DeNA森らと談笑していると、遅れて現れたのはロッテ佐々木朗。一段と大きくなった姿を見て「また背伸びたな」と、冗談めかして佐々木の胸を小突いた。「元々、デカかったんですけど、ますますでかくなったなって。がたいも身長も」。自然と仲間たちが集まり、輪はどんどん大きくなった。

9月に韓国で行われたU18W杯以来、約4カ月ぶりの大集合。見学した野球殿堂博物館には、当時のメンバーで寄せ書きした色紙が飾られていた。5位に終わった悔しさを、今も持っている。「本当にみんな悔しい思いをしているので、今度はトップチームで選ばれるように頑張って、そこでU18の悔しさを晴らすことが出来たらいいなと思っています」。プロの世界で互いに成長し、再び日本代表のユニホームで戦うことをあらためて誓った。

普段から連絡を取り合う仲の良さ。この日も「練習どう?」とそれぞれのチームの話題で盛り上がった。「あの時からちょっと違ったりしている部分もある。自分も負けていられないので頑張ろうと思いました。少しでも早く1軍に上がって、初勝利できるように」。良きライバルと競いながら「高校四天王」の1番星を挙げる。

西純が目指すのは先発完投型の投手だ。同博物館では金田正一さんの展示スペースにくぎ付けになった。「14年連続20勝というのは(通算)400勝よりまだ達成できそうな記録かなと、頑張りたいなと思ったんですけど、あれだけ何年も連続で勝つというのは本当に難しいこと。本当にすごい方だなと思いました」と感銘を受けた。戦友との再会に球界の大先輩の偉業。さまざまな刺激を受けた1日。虎のエースになるべく、全てを未来につなげる。【磯綾乃】