竜の育成助っ人はホラー級の恐怖を打者に与える。中日は今季から育成契約したキューバ人、ヤリエル・ロドリゲス投手(22=キューバリーグ)の入団発表を1月31日、沖縄・北谷町のホテルで行った。最速156キロ右腕のあだ名は「ムニエコ」。現地では人形の意味だが、ただの人形ではなかった。

目深に被ったキャップからのぞく眼力は鋭かった。「5年前くらいから、似ていると言われて、ムニエコって言われている。チャッキー? そうだよ」とニヤリ。ロドリゲスが似ているのは、ホラー映画「チャイルドプレイ」シリーズに出てくる殺人鬼の魂を宿した人形チャッキーだった。

昨年のプレミア12でもリリーフとして活躍した現役キューバ代表。育成契約ながら、最速156キロの直球と、スライダー、チェンジアップを武器にする。同じ代表のR・マルティネスから日本球界のことは調査済み。「ツーシーム系をさらに覚えたい。打者が打ちにくい球だ」と投球の幅を広げる考えだ。

「言われたところで力を出す。マイナー(育成)ではなく1軍に上がって活躍したい」。“ムニエコ”が支配下登録された時、日本球界を恐怖のどん底に陥れる。【伊東大介】