ロッテ唐川侑己投手が2季ぶりの先発復帰への第1歩を示した。

田中広、菊池涼、西川と主力が並ぶ広島打線に3者凡退の立ち上がり。2回、先頭の鈴木誠に初球をバックスクリーン左へ運ばれた。

「カットボールがうまく投げきれなかった。失投ですね。不用意だったと思います」。淡々と反省を述べたが、被弾のみの2回無四球1失点。上々だ。

NPB球団との今季初対外試合の“開幕投手”だった。「久々でちょっとふわふわしていた」と言う通り、昨年は本格的に中継ぎに転向。プロで10年間、先発を務めてきたが、18年夏からブルペン整備の事情でリリーフに回っていた。

今年は先発起用の方針を伝えられている。とはいえ、枚数はある程度いる。美馬、石川に加えて、二木、種市、岩下、佐々木千、小島ら若手がそろう。井口監督は「結果を残してもらわないと生き残れない。そんなに(チャンスの)回数があるわけじゃない。まだまだ上げてもらわないと」とハッパを掛けた。

次戦の登板回はもう少し長くなる予定。先発と中継ぎ、どちらがいいか聞くといつも答えは変わらない。「しっかり与えられたところで投げるのが大事。そこでうまくパフォーマンスしていくのが仕事です」。先発のやりがいも懐かしい。若手に負けずに輝く30歳とする。【鎌田良美】