春季キャンプで阪神の臨時コーチを務めた山本昌氏(54)が19日、テレビ番組の収録で甲子園を訪れ、開幕ローテーション入りを目指す藤浪について言及した。「ピッチャーのことは、すべて(動画で)チェックしていた」と投手陣のことは気にかけていた。熱心に指導してきた藤浪の現状を分析。「だいぶボールが真ん中付近に集まり始めた。やっと違うところで勝負し始めた。ボールのキレや勢いであったり、角度だったりね」。これまでは制球難と格闘してきたが、最悪の状態を脱し、次のステージに移行したことを認めた。

藤浪は11日のヤクルトとのオープン戦で4回無失点と好投したが、18日の2軍練習試合・オリックス戦では3回1失点。開幕ローテ内定は持ち越されている。それでも同氏は「僕の中では予定通り」と順調ぶりを強調した。

山本昌氏は開幕延期に関しても触れた。自身も東日本大震災に見舞われた11年の開幕延期を経験。「私だったら、1度気持ちを切る。調子の悪い人は突貫工事をして開幕、いい人はいい投球を保つ。それでいいんじゃないかな」と困難な調整を強いられている投手陣にアドバイスを送った。【只松憲】