パ・リーグは3月31日、社長会をオンライン会議で開催し、4月24日の開幕は難しいとの認識で意見が一致した。

日本野球機構(NPB)は新型コロナウイルス感染拡大防止のために開幕を延期し、4月24日開幕を目指していたが、状況がさらに悪化したことを考慮。3日の12球団代表者会議では現状での開幕の可否を協議するが、パ・リーグがこの意向で臨む。

ソフトバンク後藤芳光オーナー代行兼球団社長(57)は「開幕の時期についてはみんな同じ方向。(ソフトバンクの)孫オーナーの意向もある。(新型コロナウイルス感染拡大が)特にこの1週間くらいが激しい。東京も感染者が激増している状況でもある」と説明した。

オリックス湊通夫球団社長(57)も「パ・リーグ6球団で意見交換をして、4月24日の開幕は難しいのではないかということで意見の一致をみました。決定は4月3日の会議になるので、6球団が同じ思いを持って会議に臨むということです」と話した。

セ・リーグも藤浪ら3選手が感染した阪神が活動停止、DeNA、ヤクルト、中日も自主練習に切り替える異常事態で5月への再々延期は決定的だ。後藤社長はソフトバンク球団の考えとして「(開幕の時期は)見えないし、この環境を重く見ている。各チームの社長とも、可能なら143試合やりたい希望は持っているが、その上で、環境が整わないなら、143できないとしても、新たな開幕のタイミングを見ていこうと」とコメント。143試合に固執しないことも示唆した。

日本シリーズ終了を11月末に設定した現状では、開幕が5月中旬以降になればCSを短縮しても、143試合の消化も難しくなる。12月以降の実施を選手会に同意を求める可能性もあるが、先行きは不透明だ。

○…パ・リーグの保科統括は同リーグ社長会での4月24日開幕の再々延期希望は聞いていないとした上で「3日(の代表者会議)に話すものだと思っていた。パ・リーグからの意見という感じでしょう」と話した。当初からさらにずれ込むことも想定し、日程のシミュレーションは143試合を前提に、5月8日開幕などでも準備している。