第8回新型コロナウイルス対策連絡会議が22日、Web会議システムをつかって行われた。

日本野球機構(NPB)斉藤惇コミッショナー、Jリーグ村井満チェアマンと、専門家チームの東北大・賀来満夫名誉教授、愛知医大・三鴨廣繁教授らが参加した。

会議後の会見で斉藤コミッショナーは「先生方の監修を受けながら、かなり詳細にわたる80ページ前後にわたる野球開催のガイダンスを完了し、昨日全球団に配った」と説明。続けて「先ほど都知事からステップの公表があったようで、野球は無観客であればステップ1と聞いている。先生方のご注意を肝に銘じて遂行したい」と開幕に向けた意欲を示した。

賀来名誉教授は「先ほど会議の中で、私たちが作成した提言のバージョン2を示して説明した。緊急事態宣言が39府県で解除された。25日には首都圏でも解除の可能性が出てきた。目安をある程度クリアできるくらい感染者数が少なくなったのは喜ばしいが、多くの方が亡くなり、治療を続けている方もいて、予断を許さない状況。今後は感染者数が低下してきた中で、具体的な休業要請が解除されて、プロ野球、Jリーグも開催の方向に1歩踏み出しつつあるという状況を受けて、今回の提言を作成した」と話した。

提言の基本方針には、プロ野球とJリーグの開幕について「国民にとって注目度の高い大きな前進になる」と書き込まれた。選手や組織に求められる感染予防対策は多岐にわたり、体温測定などの健康チェック。アルコール消毒などの手指衛生の励行。密を避けるためのロッカー室の時間差利用。ミーティングなどはなるべく屋外で行う。遠征先での外出、外食、不特定多数との接触を避ける。選手に発熱などの症状がなくても必要な休養をとらせること。選手、チーム関係者への抗原検査や抗体検査の検討などが必要とされた。

また、当面は無観客だが観客が入るようになった場合に向けてスタジアム内での飲食販売の抑制や、喫煙所の使用禁止なども対策としてあげられた。

ガイドラインの中には「公式戦の中断・延期について」の項目もあり、「選手の罹患(りかん)やチーム内でのクラスターにより、長期にわたり活動が休止する場合は、公平な公式戦とはならないこともあります」と書き込まれた。