西武の開幕投手を務めるニールが、2度目の開幕調整に入る。6月19日の開幕が発表され「フィジカル的にもメンタル的にも、みんな開幕に向けて準備していきやすくなる」と前向きにとらえた。当初の3月20日から延期となったが、辻監督は開幕投手は変更しない方針を明らかにしている。ニールは「おそらく誰かに伝えられたかなというのはあるんですけど」と、とぼけながらも「投げろと言われれば投げられる状態」と準備をしてきた。

異国の地でも、キアナ夫人に支えられながら見えない敵と戦ってきた。2年目の今季から、自らの運転で球場に通っているが、「奥さんに関してはずっと家にいないといけない状況だったので、すごくつらかったと思います」と思いやった。家に帰れば手料理を作って待ってくれており「最近は日本の和牛ステーキを食べていて、それは結構おいしいです」。内助の功に感謝する。

開幕が見えない手探りの状況でも、昨季12勝のチーム勝ち頭は冷静に下地を整えていた。「2週間前くらいからブルペンでもゲームを意識したような感じで投げ始めた。6月19日であれば練習試合は2試合ぐらいしか投げられないかもしれないけど、そこもしっかりとやっていければ」。ようやく見えた開幕に照準を合わせた。【栗田成芳】