パ・リーグは8月下旬までの同一カード6連戦をどう戦うかに尽きる。これまでの3連戦システムなら、負け越しても相手が変わることで気分を新たに試合に臨めた。1週間、同じ場所で同じチームと戦うとなるとリズムに変化が生まれにくく、4連勝、5連勝があれば、その逆もある。

自分だったらどうするかを考えてみた。対戦する相手のデータをこれまで以上に分析し、戦いに生かすのは当然。その上で「メリハリ」をつけた戦い方を選ぶ。

つまり、6連戦すべて勝ちにいくのではなく、言葉は悪いが「捨てゲーム」をつくる。相手の先発ローテーションを先々まで読み、相手によって戦い方まで変える。

同一カード6連戦は4勝2敗で上出来、3勝3敗で十分。そう考えると、気持ちは楽になる。

3連覇を狙う西武なら、開幕2カード目のソフトバンク6連戦をどう考えるか。3カード目のオリックス6連戦とのトータルで考えれば、ソフトバンクとは3勝3敗でいい。

選手は目の前の勝負に熱くなる。欲張るなと言っても欲が出る。だからこそ、首脳陣がうまく手綱をさばき、メリハリをつけさせることが肝要だ。監督の手腕が問われるペナントレースになる。(日刊スポーツ評論家)