日本製紙石巻(宮城)の3番浅沼佑亮外野手(25=東北福祉大)が値千金の決勝ソロを放ち、1-0でJR東日本東北(宮城)との投手戦を制した。

浅沼のバットが均衡を破った。0-0の8回裏1死、内角スライダーをコンパクトに振り抜いた打球は、大きな放物線を描いて右翼フェンスを越えた。「クリーンな気持ちで打席に入った。甘い球を逃さずに打てた。打った瞬間に入ったと思いました」と手応えのある1発だった。

チームは4、5月の対外試合を自粛。前日23日から対外試合を再開した。全体練習のみの期間、浅沼は「ウエートや打撃での間合いの取り方、長くボールを見られるトップの位置を一から見直した」とフォームを微修正し、再開2試合目で結果を出した。入社1年目から主軸で起用している前田直樹監督(41)は「4年目になるから、もっと打ってもらわないと」と期待を寄せる。8月22日に都市対抗1次予選(県予選)を迎える。浅沼は「状態はいい。いつ開幕しても問題ない」と3年ぶりの都市対抗(11月22日開幕、東京ドーム)出場へ、士気を高めていく。【佐藤究】