「ハマの韋駄天(いだてん)」ことDeNA梶谷隆幸外野手が、1号決勝ソロで3連勝に導いた。同点の5回無死、中日山本の145キロ直球を捉えた。右中間席への放物線を眺めながら「出塁することだけ考えて。いいスイングができたので入ったのかなと思って走りました」。悠々とダイヤモンドを周回した。

試合中は感情を顔に出さない自らの流儀が崩れた。昨季の不振を乗り越え、自力でつかみ取ったレギュラー。リードオフマンを託され開幕5戦目での1発に「ヒットは出てないけど、ボールの見え方とかは悪くない。ヒットを欲しがる打撃をするのではなく、自分のスイングをしたい」。勝利に直結する一打に安堵(あんど)感がこみ上げた。ラミレス監督も「状態はベストに近い。打撃のテクニックも向上し、安定感も増している。もう1度、20本、20盗塁ができると思っている」と太鼓判を押した。