阪神藤浪晋太郎投手(26)が、3カ月ぶりの先発で復調をアピールした。ナイターで行われたウエスタン・リーグのソフトバンク戦(タマスタ筑後)に先発。3回を1安打無失点に抑え、訴えていた右胸の張りの問題なしを示した。

1回先頭の谷川原の3球目に、今季最速タイとなる157キロを計測。「ボール自体は悪くないです」。四球を与え、1死一、三塁とピンチを背負ったが、後続を斬った。「全体的に悪くなかったけど無駄なフォアボールが多かった。その辺が課題かなと。良くも悪くもという感じ」。

5月下旬に1軍練習に遅刻したペナルティーで2軍降格。その後6月3日の2軍練習試合で右胸の張りを訴え、リハビリを重ねてきた。中継ぎで復帰登板したが、先発は3月11日のヤクルトとのオープン戦(神宮)以来107日ぶりだった。

ソフトバンク先発はエース千賀。球界屈指の剛腕対決に発奮した。「せっかく投げさせてもらえるので、気持ち入れて投げました」。降板後は、バックネット裏からスマホで千賀の動画を撮影。「良いピッチャーの方なので」。目の当たりにした生きた教材も参考に、日々精進を重ねていく。

平田2軍監督も及第点だ。「十分よ。これくらい投げられれば」。今後は先発でイニングを伸ばしていく予定。藤浪も引き締めた。「どう配球していくかとか、もっといろんな精度を高めていかないと。そういうところをしっかりやっていきたい」。福岡から力強く、復活の第1歩を記した。【只松憲】

▽阪神香田2軍投手コーチ(藤浪について)「問題なく投げていた。相手も千賀くんが投げていたから刺激されて頑張っていたんじゃないかな」