ヤクルトが、キャプテン青木とともに上昇気流に乗る。昨季セ・リーグ最下位。今季の順位予想もぶっちぎりの最下位に挙げられたが、ここから番狂わせを起こす。

試合前、高津監督に「元気なうちに休んどくか」と言われ、野手最年長は今季初のベンチスタート。「ナイスボール!」など声でナインを鼓舞した。3-4で迎えた6回1死満塁で代打へ。巨人宮国の初球140キロシュートをいきなりとらえ、左中間へ。2点適時二塁打で逆転した。一振りで決め「昨日、逆転負けをして、今日はという気持ちだった。本当によかった」と振り返った。

開幕前日、全選手が集まったミーティングで、口を開いた。「1歩を踏み出すことができれば、必ずもう1歩踏み出せる。下馬評でほとんどが最下位になっているけど、肝に銘じて1日1日をやっていこう」。迷ったら、とにかく前に進む。26日の逆転負けは大きなショックだったが、もう選手は切り替わっていた。「引きずらずに、前向きにやれたというのも大きい。これからいろいろなことが起こると思うけど、どんどん詰めて、もっといいチームになっていくと思う」。青木がいれば、大丈夫だ。【保坂恭子】

▽ヤクルト高津監督(青木について)「走者がたまったところで、チャンスで(代打)と思い描いていた。さすがですね。一振りで、よくしっかりした打撃ができるなと、感心するばかりです」

▽ヤクルト小川(先発し5回1/3を101球で4失点)「調子は悪くはなかったですが、粘ることが出来なかった。逆転してもらって野手の方に感謝です」