広島堂林翔太内野手(28)が、2号2ランを含む3安打2打点と奮闘した。2試合ぶりのスタメンで、一塁ではなく今季初めて左翼で出場。カープ打線の爆発を誘引し、チームは15安打10得点の猛攻でルーキー森下の初勝利を支えた。

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堂林が放った打球はグングン延び、バックスクリーン右側に着弾した。5点リードの5回1死一塁。フルカウントからの6球目、中日梅津の真ん中低めフォークを捉え、ダメ押しの2号2ランに。「(フルカウントで)ランナーがスタートを切っていたので、なんとか当てて次につなげようと思った結果が最高の結果になりました」と喜んだ。

3安打とも右方向への打球。3回2死では、真っすぐを右中間へ。7回1死一塁の打席も右前打で後ろにつないだ。堂林は「(右への打球が)自分のバロメーターでもある。強引に引っ張らずに、良い方向に打てました」と振り返った。佐々岡監督は右中間への本塁打に「絶好調という中で、あそこに飛ぶのが堂林の打球」と目を細めた。

開幕から7試合の出場で打率4割1分4厘、2本塁打、4打点と好調をキープ。ただ松山がコンディション不良から復帰したこともあり、27日は試合出場はなかった。「出ても出なくてもやることは変わらず、出た時に最高のパフォーマンスを出せたらと思っているので」。松山が5番一塁で出場していることもあり、この日は今季初の左翼でスタメン出場となった。

好調な7番打者に引っ張られるように、打線も15安打10得点の猛攻でルーキー森下のプロ初勝利を後押し。打線爆発に佐々岡監督は「(これまで)本塁打で点を取ることはできていたけど、今日はつないでつないで点が取れていた。つながるとベンチも盛り上がる。良い形ができた」とうなずいた。堂林は次戦へ向け、「どの試合もしっかりやることを意識して、勝ちに貢献できるようにやっていきたい」と気を引き締めた。プロ11年目、今年にかける思いをバットに乗せ、グラウンドで躍動し続ける。【古財稜明】