中日ダヤン・ビシエド内野手(31)が21日、左肘付近に死球を受け、そのまま交代した。7回、巨人菅野の147キロが直撃。左腕には「肘当て」といわれる防具を装着していた。名古屋市内の病院に直行して検査を受け、「左上腕三頭筋外側の打撲」と診断された。骨折など最悪の事態は免れたが、22日以降の試合出場は状態を見て判断する。

開幕から不動の4番に座り、打率3割2分1厘、9本塁打、24打点。得点力不足に悩まされるチームにあって唯一の得点源と言っていい存在。与田監督は試合直後に「肘当てには間違いなく当たっているが、詳しいところはまだ報告を受けていない。軽傷であることを祈るしかない」と話していた。

故障禍は続く。とりわけ野手不足は深刻だ。アルモンテ、高橋に続き、前日は平田が右肘の痛みを訴え登録抹消。この日の試合前も石川駿が離脱。1軍野手登録は捕手も含め15人。登録枠は1つ空席のまま巨人戦に臨み、8回からは先発捕手のA・マルティネスが一塁守備についていた。

巨人菅野の前に3安打で3日の1安打に続く2戦連続完封負け。連敗は4に伸び、借金は7。首位巨人との差は8・5ゲームに広がった。開幕から1カ月。与田中日は最大の危機を迎えた。