新型コロナウイルスの影響で9月5日からの開幕第1節2試合を棄権していた阪南大が1週間遅れの開幕戦で11得点を奪い、5回コールドで快勝発進した。

7月21日ごろにほかの部で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生。硬式野球部も活動停止となり、学校から再開の許しが出たのが秋季リーグ開幕の5日だった。

垣下真吾監督(28)は「1カ月半くらい練習をしていない中、迷いましたが、5日からぶっつけではできませんでした」と、棄権して不戦敗での2敗からのスタートとなった。

だが、選手たちは自主練習の成果を発揮し、打線は11得点を奪った。「僕はあせっていましたが、しっかり準備をしてくれた。いい形で1戦目に入れた」と、ナインを頼もしそうに見つめた。

活動再開後も104人の部員を3班に分けて3時間ずつ、別々での練習となった。Aチームのメンバーだけで練習する時間もなく、この日が3月下旬以来初の対外試合と厳しい条件の中での試合だった。4年生14人は誰ひとり辞めることなく秋季リーグを迎えた。主将の菅野友哉捕手(4年=日高高中津分校)は「やれることをやろうと話した。割り切って、残り試合全部勝ちたい。勝ててよかった」と白星発進を喜んだ。