セ・パ両リーグが制定する月間「スカパー! サヨナラ賞」の8月度受賞選手が15日に発表され、広島上本崇司内野手(30)が初受賞した。トロフィーと賞金30万円が贈られる。

上本は8月28日の阪神戦(マツダスタジアム)で、同点の9回、1死一、二塁から阪神岩崎の低めチェンジアップに食らいついた。打球は前進守備の中堅・近本の頭上を越え、二塁走者が生還。ベンチから走ってくるチームメートに祝福され、涙を流した場面が印象的だった。チームとしては今季初、自身初のサヨナラ打となった。

上本は「まさか僕がこんな賞をいただけるとは夢にも思わなかったので、うれしい限りです」と喜んだ。男泣きの理由については「悔しい思いが一番あったんですけど、打った瞬間、駆け寄って来てくださるみんなの笑顔にちょっと我慢できなくなりました」と笑顔で振り返った。

賞金30万をゲットしただけに、チームメートからは「名前はちょっと言えないんですけど、俺の口座に振り込んでいるか?と…。冗談ですけど、おめでとうとみんな言ってくれました」と明かした。今後の抱負については「チームが本当に苦しい状況なので、とにかくチームが勝つことがやっぱり一番。そこになんとか何でもいいので貢献していくだけだと思います」と気合を口にした。