中日は福谷浩司投手(29)の投打の活躍で7月2日以来の勝率5割に戻した。

2回、巨人に先制を許すも阿部の2ランで追いついた後に勝ち越しの適時二塁打。6回を6安打2失点でまとめて6勝目。セ・リーグ5球団では最後となる巨人からの初白星で「今季最後の巨人戦でチームが勝ててよかったです」と笑顔を見せた。

マウンドでの粘りに加えて、この日はバットがキラリと光った。2回2死一塁、桜井の初球外角直球を捉えた打球は低い弾道で右中間を深々と破った。「狙っていきましたけど、まさか当たるとは思いませんでした。人生で1番の当たり。バットを折ってばかりだったので打ち方を変えました。素人レベルでトップの(位置を)少し下げただけですが…」と決勝の一打を振り返った。

投球面では3回、4回、6回と得点圏に走者を背負い続けたが、自慢の早いテンポと制球力を武器に踏ん張った。バックの好守にも助けられ6回を無四球で投げ抜き、ナゴヤドームではこれで28回1/3で1四球。安定した制球力がエース大野雄とともにチームを支える。借金完済に貢献してきた右腕は8年ぶりのAクラス確保、1・5ゲーム差に迫った2位浮上へキーマンとなった。【安藤宏樹】