シンプルに“2分割”で連敗ストップだ。東京6大学で17年秋から53連敗中の東大は、17日から立大と対戦する。今秋はポイント制(勝利1点、引き分け0・5点)で争い、早大が5点で首位。東大は開幕6連敗で最下位も、就任1年目の井手峻監督(76)の下、惜しい試合もみられる。同4連敗と苦しむ立大相手に、今度こそ白星を目指す。

カギを握るのは、主戦の井沢駿介投手(2年=札幌南)。ここまで3カード全て初戦に先発し、チーム目標のクオリティースタート(6回以上、自責点3以内)を2試合でクリアしている。「勝機を見いだすため、目安になると思います」。8月の春季リーグ戦後、投球データを洗い直した。計11回で13四死球と課題は明らかだった。「もっとストライクで勝負できるように。甘く投げるのではなく、ある程度、コースに」と意識。ゾーンを高低、内外の4つに分け、そのうち低めの内外、実質2分割に投げ込んだ。今秋ここまで17回1/3で10四死球と、制球が改善された。

井手監督は「競って、どさくさでひっくり返すなり、逃げるなり。来た流れを裏切らなければ勝てる」。そのためにも、まずは井沢で試合をつくる。【古川真弥】