日本ハムは15日、札幌市内の球団事務所でスカウト会議を行い、1位入札候補を大学生投手に絞った。大学NO・1左腕の早大・早川隆久投手(4年=木更津総合)に加え、鹿部町出身の苫小牧駒大・伊藤大海投手(4年=駒大苫小牧)も1位候補として名を連ねているとみられる。全体では約100人をリストアップ。北海道出身の指名候補は8選手おり、道産子が複数指名される可能性も出てきた。

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スカウト会議を終えた大渕スカウト部長は、はっきりと明言した。「1位に関しては投手を考えています。今年は大学生が豊作だったなと認識しています。大学生の中から選びたい」。特定の選手は公言しなかったが、日本ハムの1位入札は大学生投手に絞られた。

現時点で「何人かいる」(大渕スカウト部長)という候補の中に、最速155キロの大学NO・1左腕、早大・早川の名前があるのは確実だ。球界では希少な好左腕であり、各球団が高評価している。左の先発ローテ投手が確立されていない現状を鑑みても、競合覚悟で指名する価値はある。

吉村GMはドラフトにおけるチーム方針である「その年のNO・1選手」について、今年は「コロナの影響がないわけではないけども、NO・1として評価している中には昨年までの能力、内容、実績なども考慮している。今年の秋の段階だけではない。例年以上に去年までの能力は参考にした」と特別な事情を加味していることを明かした。

大学時代の継続的な実績も踏まえると、1位候補には道産子右腕の苫小牧駒大・伊藤の存在も急浮上する。大学2年時から大学日本代表に選ばれ、守護神を務めるなど実績がある。大学のリーグ戦では先発としても活躍し、打者としての能力も高いなどポテンシャルは魅力的。球団初の道産子1位の可能性も十分だ。

他にも慶大・木沢尚文投手(4年=慶応)や日体大・森博人投手(4年=豊川)ら評価が高い大学生投手はいる。今後はドラフト直前までNO・1選手の検討を重ねる。【木下大輔】