東海大は17日、神奈川・平塚の湘南キャンパスで会見を開き、複数の硬式野球部員による寮内での違法薬物使用が確認されたため、同部の活動を無期限停止すると発表した。当該部員は「興味本位で大麻を使用した」と話している。

今月9日午後、大学に電話があり、同部内で大麻使用の疑いがあるという通報があったという。大学は直ちに調査委員会を立ち上げ、平塚署とも相談し、学内調査を開始。通報では使用者の名前は挙げられていなかったが、調査を進める中で、16日に複数の学生から大麻使用の申し出があった。同大は、所属する首都大学野球連盟に残り試合のリーグ戦出場辞退を申し入れ、無期限活動停止を決めた。

当該部員は事情聴取を受けたが、逮捕はされていない。現在、寮とは異なる別の施設で、指導者とともに、とどめ置かれている。また、16日には、寮に対し、警察による家宅捜索が行われた。

違法薬物の入手ルート、使用開始時期などについては、調査が続いており、十分な結果が出ていないという理由で回答を控えた。ただ、当該部員の人数については、1ケタの複数人とした。

山田清志学長は「本件は大麻取締役法違反による逮捕には至っておりませんが、警察の捜査に引き続き協力するとともに、大学としても調査を実施し、全容の把握に努めて参ります。広く大学を支えていただく皆さまの信頼を裏切ることになりましたことを、心よりおわび申し上げます。本学では、学生に対し、薬物の危険性を訴える指導をして参りましたが、このような事態になり誠に遺憾であり、責任を痛感しております。今後、このようなことが決して起こらぬよう、全学生を対象に、薬物の危険性に関する啓発活動を実施し、再発の防止に全力を注ぐ所存であります。最後に、当該学生たちは未来ある若者です。彼らの更生を大学として責任を持って尽力してまいりますことをお誓い申し上げます」と話した。