東北福祉大が仙台大を9-4で下し、5季連続73度目のリーグ優勝を果たした。タイブレークの延長10回表に主将の元山飛優内野手(4年=佐久長聖)の勝ち越し打、生沼涼外野手(4年=飛龍)の満塁本塁打で5点を奪った。

コロナ禍で春のリーグ戦、今リーグ戦中には最大目標の明治神宮大会も中止となった。大塚光二監督(53)は「調整が難しく全国もなくなった中、頑張った。1試合1試合いいチームになった」と感慨深げ。元山主将は「春と秋を合わせたリーグ戦と思うので、チーム一丸での優勝はめっちゃうれしい」。満塁弾の生沼は「神宮がなくなっても、悔しさを見せずに頑張る他の4年生を見て勇気づけられた」と仲間に感謝した。

元山主将、先発したエース左腕・山野太一(4年=高川学園)らの視察に、50人近いスカウトが駆けつけた。7回4失点の山野は「評価が落ちるとか上がるとか、どうでもいいと思い腕を振りました」と投球に集中した。本調子ではない中、初の最速150キロを計測し「アドレナリンが出ていたと思います」と振り返った。24日から青森・弘前で東北王座決定戦が開催される。大塚監督は「あと1年このチームとやりたかった。間違いなくトップを狙えた」。生沼は「全国の気持ちで臨みます」と日本一に値する実力を証明する。【野上伸悟】