立命大が同大に敗れリーグ戦3敗目を喫したため、8勝2敗で全日程を終えていた近大が優勝した。18年秋以来、3季ぶり47回目。

この日は練習はオフで、田中秀昌監督(63)が立命大戦をスタンドから見ていた。「待っての優勝は初めて。ホッとしています。今年はコロナ禍の中、4年生が粘って、引っ張ってくれた」と、春のリーグが中止になりながらも、最後の秋で頑張った4年生をたたえた。

MVPには井町大生(だい)捕手(4年=履正社)の名前を挙げた。「リーグ戦初登板の2年生など若い投手が多い中、陰で支えてくれた。井町が若い投手を引っ張ってくれたことが大きい」と話した。その若い大石晨慈(しんじ)投手(2年=近大付)、久保玲司投手(2年=関大北陽)らがフル回転で、接戦を勝利に導いた。

すでにオリックスがドラフト1位を公表し、阪神、巨人なども候補に挙げる佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)は3本塁打で、通算14本とし、リーグ通算新記録を更新。「佐藤が本塁打を打った試合は全部勝った。(勝負強くなったことも)佐藤の成長なのではないか」と話した。

神宮大会は中止となり、常に目標に掲げる「日本一」へは、この秋は通じないが「神宮がなくなってから、目標は関西NO・1に切り替えましたから」と、近大は11月6日から始まる関西地区大学野球選手権(南港中央)に出場し関西最強を目指す。