来季の戦力構想から外れた阪神上本博紀内野手(34)が3日、兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で最後の練習を終えた。2軍首脳陣やナイン、スタッフへのあいさつを終え、「本当に感謝の気持ちでいっぱいです」。生え抜き12年間のタテジマ生活に別れを告げ、今後は他球団での現役続行を目指す。

   ◇   ◇   ◇

◆上本の一問一答

-まず始めに

上本 明日も練習に来ないし、(阪神の)ユニホームで最後なので、それで報告させてもらって。12年間、球団にお世話になったので本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

-最後の練習はどのような思いで

上本 今のところはあまり実感が湧いていない感じなので。これからどんどん寂しくなると思うんですけど、現実をしっかり受け入れようとしているところです。

-あいさつもしていた。どんな声をかけられたか

上本 次、まだやるつもりなので。『どこか他球団があれば頑張れ』と言ってもらえました。

-1日の筑後での2軍戦が阪神で最後の試合になった。ファンも多く駆けつけた

上本 試合中はいつも野球に集中しなきゃ怖いので周りは見えないんですけど。さすがに最後、あんな遠くまでタオルとかを持ってきてもらって、12年間、本当にタイガースファンというか、上本博紀を応援してくれた人には本当に頭が上がらないぐらい感謝しかないです。

-タイガースというチームへの思いは

上本 その時その時であったんですけど、先輩も最初はすごい人ばかりで、自分がその中で野球をやっているという思いもあった。最後は鳴尾浜に来て、若い子たちは暑い中、一生懸命頑張っていて、本当にそれに引っ張られてやってこれた分もある。本当に一番身近でやっていた選手とか仲間とかを尊敬しているし、年下の子もルーキーの子とかも尊敬しているし、本当に感謝の気持ちです。

-若い選手に伝えたいことは

上本 自分がケガばかりしてきたので、ケガだけには気をつけて、この世界にいる以上、1軍で活躍しててという…。僕はチームを離れるので、陰ながら応援している感じです。

-タイガースに残したものは

上本 それは大した成績でもないし、ケガばかりしていたので。残したモノというか、それでも上本博紀を応援してくれていた人に感謝の気持ちでいっぱいです。

-今後は

上本 こうなって思うこともあって、自分だけじゃなくていろんな人の思いも背負ってやっていると思うので。その人を、タイガースではケガばかりで心配をかけたりしたし、自分としてはなんとか最後、活躍している姿を応援してくれた人へ…。身内とか、本当に最初からずっと応援してくれていた人に見せられるように、頑張っていきたいと思ってます。

-最後に

上本 11日に1軍の試合はどうかというお話をいただいたんですけど、自分の中でいろんな思いもあってお断りさせてもらって。でも、その最後の日に1軍の裏方さんとかコーチの皆さんとか選手の皆さんに最後、あいさつに行かせてもらうつもりです。