東京6大学リーグの慶大が、原点回帰で優勝を奪還する。新チーム始動となった18日、元ヤクルト宮本慎也氏(50=日刊スポーツ評論家)が指導に訪れた。宮本氏は17年に学生野球資格を回復。堀井哲也監督(58)からのラブコールにより、3日間の期間限定のコーチが実現した。

初日はキャッチボールに重点を置いた。ゴールデングラブ賞を10度獲得した名手は「プロでもできていない子が多い。キャッチボールがすごく上手であれば、全部につながってくる」と説明。投げ方や体重移動などをチェックして回った。

宮本氏が選手1人に話しかけると自然と輪ができ、自ら質問する選手も多く、積極性が目立った。福井章吾主将(3年=大阪桐蔭)は「この機会をどう生かすかは選手次第。おっしゃっていたことは基本の基本。そこができればある程度戦えると思う」とうなずいた。秋季リーグ戦ではあと1死のところで優勝を逃した。いま一度基礎から見直し、来春は3季ぶりの優勝をつかむ。