野球殿堂博物館は1日、「2021年野球殿堂入り候補者」を発表した。プレーヤー表彰では、通算3021試合出場でプロ野球記録を持つ元中日の谷繁元信氏(49)、通算2050安打の元中日の和田一浩氏(48)ら新たに11人の候補者が加わった。エキスパート表彰では元日本ハム監督の大島康徳氏(70)ら5人が候補として復活。特別表彰では箕島高校監督として、甲子園春夏連覇の故尾藤公氏(享年68)ら3人が加わった。選考は球界関係者による投票で行われ、来年1月14日に殿堂入りが発表される。

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球界のレジェンドたちが一挙に候補入りした。選手としての貢献を表彰するプレーヤー表彰は引退から5年以上経過した人が対象。15年シーズンに引退した名捕手の谷繁氏、強打者の和田氏に通算219勝でNPB史上最年長の50歳で登板を果たした山本昌氏、名遊撃手の井端弘和氏は中日の黄金時代を形成した。

他にも巨人で通算1753安打で前監督を務めた高橋由伸氏、日本ハム、巨人などで通算2120安打の小笠原道大氏(日本ハム1軍ヘッド兼打撃コーチ)通算182勝で元西武の西口文也氏(西武1軍投手コーチ)大洋(現DeNA)やドジャースなど日米通算741試合登板の斎藤隆氏、中日のエースとして活躍し、日米通算125勝の川上憲伸氏、平成唯一の3冠王に輝いた元ソフトバンク松中信彦氏、オリックス、巨人で通算1928安打をマークした谷佳知氏ら11人。昨年までの19人と合わせて規定上限の30人が候補となった。

指導者の実績も加味するエキスパート表彰では大島氏や、元阪神監督の藤田平氏、東大特別コーチも務めた元中日の谷沢健一氏、元ロッテ監督の有藤通世氏の名球会メンバーと阪急・オリックスで3冠王を獲得したブーマー・ウェルズ氏。昨年までの15人と合わせて上限20人が候補となった。

審判員やアマを含めた特別表彰は故尾藤氏や、ドラフト制度導入に尽力した第6代プロ野球コミッショナーの故金子鋭氏、軟式球の開発に貢献した故有田辰三氏が新たに候補入り。昨年までの候補者だった「栄冠は君に輝く」などを作曲した故古関裕而氏らに加え、計10人となった。

◆野球殿堂 1959年創設。競技者表彰(プレーヤー部門とエキスパート部門)と特別表彰がある。プレーヤー部門選考対象は現役引退後5年を経過してから15年間。エキスパート部門は選手引退後21年を経過したり、監督、コーチを引退後6カ月経過した人が対象。特別表彰はアマチュアや審判員、野球発展に顕著な貢献をした人が対象。