21年シーズンのブレークが期待されるイチオシ選手を各球団の担当記者が紹介します。広島からは野間峻祥外野手(27)です。

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捲土(けんど)重来を期す佐々岡広島2年目に、プロ7年目の野間が「ネクスト堂林」に名乗りをあげる。9年ぶり5位に終わった20年は多くの若手がチャンスを得た。その中でプロ11年目の堂林が再ブレークした。21年は、18年にレギュラーとして3連覇に貢献した野間が同じようなV時回復を目指す。

規定打席をクリアした18年以降、成績は下降。20年は出場機会を大きく減らした。3年ぶり2桁の70試合に終わった出場数を始め、打席数、安打数、盗塁数はすべて2年目シーズンに次ぐプロワースト2位の数字しか残せなかった。

身体能力の高さは誰もが認めるところで、20年も先発出場した試合は打率2割8分6厘を残した。手術明けの西川が左翼にコンバートされる可能性も十分あるだけに、守備力の高い野間の存在感は増すに違いない。

レギュラー再奪取へ、地元で孤独トレを続ける。昨年1月は鈴木誠や堂林らと合同自主トレを行ったが、参加選手が増えれば打撃時間は限られ「意外と気を使うタイプ」で周囲に合わせてしまうこともあった。今オフは「感覚ではなく、しっかりと根拠を持って打席に入れるようにしたい」と体と頭にたたき込むためにバットを振り込んでいく。

持ち味である走力を生かすために昨年末まで俊敏性を高めるトレーニングを多く取り入れ、初めて初動負荷のトレーニング法も試した。広島が課題とする守備力向上と機動力アップを一気に解決させる存在。野間が20年の堂林のように再びブレークすれば、広島の安定感もグッと増すに違いない。【広島担当=前原淳】

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