巨人からDeNAに梶谷隆幸外野手の人的補償で移籍した田中俊太内野手(27)が5日、横浜市内で入団会見を行った。

「驚いているが、求められて入団させていただいた。環境が変わるのをチャンスと捉えて、チームのために貢献できるように頑張りたい。ジャイアンツで培ったものをしっかり出せると思う」と意気込みを語った。背番号は昨季まで山下がつけていた38。

三原一晃球団代表は「走攻守そろった、バランスが取れた選手。二遊間争いに絡んでくれると期待して」と獲得理由を説明した。また「非常に粘り強い打撃ができる。長打も打てるのは魅力。スピードもあり、走塁もうまい」と特長を挙げた。

昨季、主に二塁を務めたソトは、ロペスの退団により今季は一塁手での起用が有力。田中俊は柴田、大和、伊藤裕、ドラフト2位の牧秀悟内野手(22=中大)、中井らと二塁を争うことになりそうだ。正三塁手の宮崎は32歳。バックアップや後任として考えても、バッテリーを除く内野の全ポジションに加えて外野まで守れる田中俊には大きな期待がかかる。

三浦大輔新監督とは昨季、ファームで顔を合わせていた。「選手と一緒になっているイメージ。しっかり力になれるようにしたい」。本拠地の横浜スタジアムは高校時代に慣れ親しんだ球場だ。「声援がすごい印象がある。しっかり受け止め、勝利に貢献できるプレーをしたい」と誓った。

高校、大学の先輩である巨人原監督には「環境は変わるけど、野球人としてグラウンドでプレーできることは変わらないので、お互い頑張ろう」と言われたと明かした。移籍が決まった後、19年に巨人からDeNAに移籍している中井からは「これからよろしく」と連絡を受けたという。

◆田中俊太(たなか・しゅんた)1993年(平5)8月18日、神奈川県生まれ。東海大相模時代は10年夏の甲子園準優勝、11年センバツ優勝。東海大-日立製作所を経て17年ドラフト5位で巨人入団。19年開幕戦に7番三塁でスタメン出場。主に二塁手で出場し、3年間の通算成績は209試合、打率2割3分9厘、7本塁打、32打点、10盗塁。178センチ、82キロ。右投げ左打ち。広島田中広輔内野手(31)の実弟。今季推定年俸1700万円。