首都大学野球の日体大が12日、神奈川県横浜市の同大グラウンドで始動した。

練習は希望者のみの参加で、170人の部員中、145人が参加。グループ分けをし、密を緩和しての練習となった。日をあらためて代表者だけ参拝を行う。古城隆利監督(51)は「昨秋リーグ優勝し、チームはこれまで連覇をしたことがない。今春は、それに向けて、取り組んでいきたい」と目標を掲げた。

昨年ドラフト会議で中日に2位指名された森博人投手(4年=豊川)をはじめ、3年連続で好投手を輩出してきた。今年、期待が大きいのは投手と野手の二刀流で来年のドラフト指名を目指す矢沢宏太外野手(2年=藤嶺藤沢)だ。投手としては最速149キロ左腕。野手としても主軸を打ち、昨秋のリーグ戦では外野手としてベストナインを獲得。抜群の身体能力で、早くもスカウトから一目置かれている。

高3で最速148キロ、高校通算本塁打32本、50メートル5秒8の俊足で注目を浴び、プロ志望届を提出したが、指名漏れ。日体大に進学後は1年春から外野手としてリーグ戦に出場し、秋は投手としても2試合に登板。149キロを記録した。投手事情もあり、昨秋は1試合2イニングだけの登板だったが、主力投手が引退し、期待は膨らむ。矢沢は「投手としてはまだチームに貢献できていない。今年は投手としても成長したい」と意気込んだ。

最速150キロ超えを目標に掲げ、課題の制球力向上に取り組む。現在は、下半身主導のフォームにするため、下半身中心のトレーニングに取り組んでいる。「見ている人に、もっと見たい、と思われる投球をしたい」と、すでに投手としてのイメージはできている。

夢のプロ野球選手へ。今年は、来年のドラフトへ向けアピールの1年になる。「投手としては1戦目の先発。野手としては4割を目指したい。今は投手と野手の二刀流で勝負して、より高く評価をされる方でプロに行きたい」と「二刀流」へ取り組むことで、より高みを目指すつもりだ。

日体大初の連覇、そして日本一へ。投手、野手、一体となり頂点を目指す。【保坂淑子】