東京の高校野球界を代表するスラッガーが、東京6大学に進んだ。

東海大菅生で通算52本塁打を残した杉崎成内野手が10日、東京・府中の明大野球部寮に入寮。「伝統あるチームで、毎年、ドラフトに指名されている。自分も、まずは神宮に立てるように頑張って、4年間でプロに行けるようになりたいです」と決意を口にした。

前日に卒業式を終えた。若林弘泰監督(54)からは「近いからまた会えるだろう。頑張れよ!」と送り出された。「3年間、若林先生のおかげで、野球も、人間面も、全てを教わり良かったです」と感謝する。

昨夏、甲子園が中止となる中で西東京優勝。さらに、東西東京決戦で東東京優勝の帝京を下し、文字どおり東京NO・1に立った。「甲子園に出ることよりも大事なことを教わりました。野球以外でも自分に厳しく、勝ちきるということ。するべきことは変わらないということです」。甲子園があろうと、なかろうと、準備を怠らず、目の前の試合に勝ち、頂点を目指した。その経験が糧となった。

新型コロナウイルスの影響で大学野球部への入寮、合流は1カ月以上、遅れた。その間も、東海大菅生の野球部寮に残り、現役の後輩たちと交じって練習を続けた。体が突っ込むクセをなくそうと、打撃フォームを追求。軸足に体重を残すイメージで振り込んだ。「守備も上達したいですが、自分の長所は、やはり打撃。そこはこだわっていきたいです」と目を輝かせた。【古川真弥】