BC・埼玉に新加入した元ヤクルト、楽天の由規投手(31)が、開幕戦で初登板初勝利を挙げた。試合後のヒーローインタビューでは、バッテリーを組んだ■仁捕手(20)と「べあほー!」叫び、ファンとともに勝利を喜んだ。

先発として6回を被安打2の1失点に抑え、試合をつくった。「緊張したけど、大胆かつ丁寧に投げられた。とにかく0点に抑えることがテーマだった。走者を出しても、粘り強く投げられた。ほっとしています」と笑顔を見せた。

球場表示で最速149キロを2度マークした直球はキレがあり、意図的に130キロ台まで遅くした直球も交ぜて打たせて取る投球。新たに習得したツーシームは初回に1球のみ。直球を軸に勝負した。

打ち込まれたオープン戦もあったが、ブルペンから腕を振って強く投げることを意識して調整し、開幕に照準を合わせてきた。7月までのNPB復帰を目指し「直球をしっかり投げ込み続けていきたい」と結果を出し続ける。

攻めの配球で、由規をリードした■は「(練習開始の2月から)今まで取った中で、一番良かった。手が痛かったです」と明かした。直球とスライダーで組み立て、カーブやフォークはほとんど使わなかった。

スタンドには、NPBの複数球団のスカウトが訪れていた。角晃多監督(30)は「由規で始まって、由規で終わった試合。100球くらいは大丈夫、というところを見せたいと思っていた。ケガや手術もありながら、球速もここまで上がってきたことは、本当に良かった」と振り返った。

※■は雨カンムリに鶴