ベテラン健在だ。ソフトバンク松田宣浩内野手(37)が、相手ルーキーのプロ初勝利チャンスを打ち砕いた。

同点に追いついた直後、7回1死一、二塁で日本ハム伊藤の直球を強振。左翼の頭上を越えるフェンス直撃二塁打で、決勝点を挙げた。二塁ベース上では大きく両手を広げ、思わずベンチに向かって雄たけび。喜びを爆発させた。

初対戦のドラフト1位右腕に苦しめられた。2回にグラシアルがソロ本塁打を放ったが、6回まで2安打1得点。10個の三振を奪われていた。松田も2打席目までは連続の見逃し三振。「前の打席までいい投球をされていたので、なんとかくらいつく気持ちで」。37歳の意地が詰まった一打だった。

開幕3連戦は無安打。前カードの西武戦を終えた時点で打率1割台だったが、小久保ヘッドコーチは「生涯打率を考えたら上がってきますよ。1割台ならとっくに引退している」。立花打撃コーチも「凡打して帰ってきても、元気を出してくれている」と、変わらぬ姿勢にうなずいていた。

前日6日には今季1号の本塁打。この2試合で3安打3打点とエンジンがかかってきた。「今年のテーマは『コツコツ』なので。1日1日、1打席1打席、1球1球をコツコツ重ねていきたい」。チームも5連敗からの2連勝だ。「今年38歳になりますけど、そういうことを求められている立ち位置。チームを盛り上げられる一打を、コンスタントに打ちたい」。熱男が打てばチームも勢いづく。このまま勝ち続ける。【山本大地】

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