阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、新人本塁打記録に挑む。ここまでルーキーではDeNA牧と並び最多の6本塁打をマーク。ドラフト制後の新人が4月までに放った最多本塁打は03年村田(横浜)の7本で、佐藤輝は残り4試合で2本打てば記録更新となる。さらに月間7本となれば、69年10月の田淵幸一に並ぶ球団新人の月間最多となる。

27日からの中日3連戦の舞台は敵地バンテリンドーム。プレーするのは初めてで「広いので頑張ります」と両翼100メートル、中堅122メートルの広い球場への思いを口にしたが、チームにとっては鬼門。97年の開場から昨年まで勝率は3割5分8厘で、3年連続負け越し中だ。さらに昨季のチーム打率は敵地ワーストの2割6厘で、本塁打は10本。そんな過去データと無縁のルーキーは「あまり気にせず自分の打撃をしたい」とマイペースを貫く。

23日DeNA戦では右翼でゴロを後逸する痛恨のプロ初失策から一挙4失点も、翌日から2試合で9打数4安打、1本塁打、6打点と名誉挽回した。27日の相手先発は沢村賞左腕の大野雄。対左はここまで打率3割1分4厘、2本塁打と苦にしていない。ここまで佐藤輝が本塁打を打てば6戦全勝。エース左腕から、まずは村田に並ぶ7号を狙う。【石橋隆雄】

◆阪神左打ち新人の最多本塁打 近本が19年に放った9本塁打で、こちらはあと3本塁打。