日本ハムがコロナショックに直面している。4月30日に最初の新型コロナウイルス感染が判明してから、チーム内の感染者は2ケタ人数に達した。2日の西武戦(札幌ドーム)が中止になり、3日からの日本ハム3連戦(ZOZOマリン)の延期も決定した。ここまでの動きは以下の通り。

◆4月29日 福岡ペイペイドームでソフトバンクとのデーゲームを終え、チームは同日中に北海道へ移動。

◆同30日、西武戦の試合会場となる札幌ドーム到着時に、西川遥輝外野手(29)は37・8度、中島卓也内野手(30)は37度の熱があり、清水優心捕手(24)ものどに痛みを感じ始めていたため、PCR検査を受けたところ、3選手とも新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。「感染拡大防止特例2021」の対象選手として、清水の車の助手席に同乗して濃厚接触者の可能性がある浅間大基外野手(24)を含めた4人の出場選手登録を抹消。鶴岡慎也捕手(40)、杉谷拳士内野手(30)、宇佐見真吾捕手(27)、平沼翔太内野手(23)を代替指名選手として登録した。

また、試合前には1軍の監督、コーチ、選手、スタッフ全員が、短時間で結果が出るスマートアンプ法のPCR検査を受けた。全員の陰性が確認されたため、予定通り西武5回戦が開催された。試合後、札幌ドームのロッカールームやトレーニングルームなど、チームエリア全ての消毒作業を行った。

一方、陽性判定者が出たことで、チームは2軍の編成が困難になり、5月3~5日に千葉・鎌ケ谷で予定していたイースタン・リーグのロッテ戦中止が決まった。

◆5月1日 西武6回戦の試合前、再検査の対象になったドラフト6位ルーキー今川優馬外野手(24)を「感染拡大防止特例2021」として、出場選手登録を抹消した。また、感染の疑いがあった飯山裕志内野守備コーチ(41)、ロニー・ロドリゲス内野手(29)、高浜祐仁内野手(24)、郡拓也捕手(23)はベンチから外れた。9回に3点差をはね返して5-4と劇的サヨナラ勝利を収めた試合後、上記5人とチームスタッフ2人の同陽性判定が新たに判明した。

飯山コーチは昨年9月にも感染し、約2週間後にチーム復帰。7人は発熱や体調不良などの症状はないという。チーム内で陽性が確認されたのは計10人となった。

球団は多数の陽性者が発生した事態を重く受け止め、感染拡大防止の観点や、管轄保健所と調査を進めながら今後の対応を協議するため、2日の西武戦中止に踏み切った。川村代表取締役社長は「試合は安心安全の確保を最優先に考え、中止せざるを得ないと判断しました。苦渋の決断を、どうかご理解ください。現在は日本野球機構や管轄保健所と連携を取り、今後に向けた準備を整えてまいります。これまで以上に感染症対策を徹底し、いっそう気を引き締めて球団運営に臨みます」と話した。