日本ハムがコロナ禍でプロ野球開幕後では初めて活動停止に追い込まれた。7選手ら計10人が新型コロナウイルスに感染したことを受けて2日、日本野球機構(NPB)は臨時実行委員会を開催。2日の西武戦(札幌ドーム)に続き、3~5日のロッテ戦(ZOZOマリン)も中止することが12球団の総意で決定した。

安全が確認されるまでチーム全体の活動を停止することを当該保健所から提案され、1軍は練習などの活動をこの日から止めた。球団は最短で7日からの楽天戦(札幌ドーム)での再開を目指す意向だが、現状では不透明な状況だ。

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日本ハムがゴールデンウイーク中の活動を断たれた。計10人の感染者が出て、濃厚接触者の特定を含む、保健所の疫学調査に協力するため活動を停止させた。本拠地の札幌から千葉に移動して行うはずだった3日からのロッテ3連戦は中止。2日の西武戦を含めた計4試合の代替日程は未定だ。川村浩二球団社長は「両チームの関係者、観戦を楽しみにしていたファンの皆さん、NPBなど関連各位に多大なご心配とご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げます」と謝罪した。

コロナ禍での2シーズン目だが開幕後に活動停止となるのは初めての事態だ。川村社長は「(保健所の)行政指導ではなく、あくまでご提案」とした。保健所の調査が4日までかかる見通しで、5日に今回3度目のPCR検査を行う予定。「陰性の人は問題ない。仮に陽性者が出ても(チーム関係者と一定期間)交わっていないわけですから、その方だけを外せば結果的に早くチーム活動、試合再開ができるのではないかというご提案を受けて、我々もそうだなと」と話した。

ただ影響は大きい。新たに濃厚接触者の疑いがある人を隔離しているという。1軍は2日から最低でも3日間前後は本格的な調整を行えない。2軍の練習は認められるが、イースタン・リーグの3~5日のロッテ戦(鎌ケ谷)に続き、7~9日のヤクルト戦もチーム編成が困難なため、中止となった。NPBの井原敦事務局長は「チーム練習ができないので、なかなか調整は難しい。ただ、この部分については、今日明日で日本ハムが対策を考えられることだと思う」と話した。

川村社長は「難しいとは思うけど、出来れば週末の7日からの試合(楽天戦)には臨みたいと現時点では思っています」と意向を示した。NPBも6日に再度、臨時実行委員会を開く予定で、協議する。競技は異なるが、JリーグではG大阪が今年3月に大量感染で2週間の活動停止となり、約1カ月試合を行えなかった事例もある。予断は許さない状況だ。