BC栃木が2点差をひっくり返すサヨナラ勝ちで、4連勝を飾った。寺内崇幸監督(37)は「すごい試合でした。見る側からしたら、野球の醍醐味(だいごみ)が詰まった試合。劣勢でしたが、選手1人1人に気持ちが入っていた。逆転する雰囲気があった。選手の集中力があって、いいゲームだった」と振り返った。

4-6で迎えた9回無死一、三塁で斎藤尊志内野手(22)の左越え三塁打で2点を返し、同点に追いついた。ベンチの雰囲気は、さらに盛り上がった。

無死三塁となり、3番若松聖覇(せいは)外野手(19)、4番叺田本気(かますだ・もとき)捕手(22)が続けて申告敬遠で満塁。

この日3打数3三振、2四球だった長南有航内野手(20)が打席に立った。BC茨城は内野5人のシフトを敷いたが、フルカウントから内野手の頭の上を抜けるサヨナラ中前打を放った。「みんながつないでくれた打席。その前の(自分の)打席がふがいなかったので、ここで決めてやろうと思っていました」と話した。

ベンチからチームメートが駆け寄り、祝福の水を浴びたが「アクエリアスを掛けてきた選手が混じっていて(ユニホームが)ベタベタですけど、うれしいです」と笑顔だった。チームはこれで2位浮上。「目標は優勝なので、1戦1戦大事にやっていきたい」と意気込んだ。