東北勢唯一の2回戦進出を決めた富士大(北東北大学)が国学院大(東都大学)に4ー2で惜敗。

先発エース・金村尚真(3年=岡山学芸館)がこの日最速147キロ直球などで8個の三振を奪う好投を見せるも、強豪がひしめく東都大学リーグを勝ち上がった優勝候補にあと1歩及ばなかった。

    ◇    ◇    ◇

打撃では春季リーグ戦7盗塁の盗塁王・麦谷祐介(1年=大崎中央)が活躍。4回2死二塁の6球目。138キロの内角寄りの球を右へと引っ張った。右前安打が高くバウンドし右翼手の頭上を越える2点ランニング本塁打で先制。盗塁王が自慢の脚を見せた。

投手陣は先発金村と7回無死一塁から登板した宮下竜一(4年=武相)の最速149キロ右腕コンビが勝負どころで踏ん張りきれなかった。金村は1、2回と得点圏に走者を背負うも、変化球を駆使しピンチをしのぐ。3回は3者連続空振り三振。4、5回は3者凡退の2安打7奪三振。しかし6回2死、高めに浮いた速球を東都のMVP男・山本ダンテ武蔵(4年=大阪桐蔭)に左中間席へ運ばれた。7回、伊東に右中間三塁打、青木に左前適時打を浴び2点目を失ったところで降板。2番手宮下が川村、山本に連続適時打を浴び、2-4と勝ち越しを許す。その後は5三振を奪ったが、打線が2点のビハインドを挽回できず2回戦で姿を消した。

金村は本塁打を浴びた1球を「抜けてしまってシュートがかかり真ん中に入っていってしまった。失投の1球に悔いが残ります」と悔しさをにじませた。山城響主将(4年=知念)は「1球の集中力で大きな差が出たと思います」と振り返り「日頃の1球1球を無駄にしない」と成長を誓った。