日本ハムは反撃及ばず、3連敗を喫した。10日、「日本生命セ・パ交流戦」の阪神3回戦(札幌ドーム)で終盤に2点差に迫るも、届かなかった。7年目の高浜祐仁内野手(24)がプロ初の「4番一塁」で先発出場も、7回の好機で併殺打に倒れるなど力及ばず。借金は今季ワースト13と、長く険しいトンネルを歩んでいる。

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球場をも飲み込もうとする相手の勢いに、太刀打ちできなかった。2点ビハインドの9回。2死一、二塁までこぎ着けたが、連夜の守備の乱れが勝利を遠ざけた。三塁手野村が平凡なゴロをワンバウンド送球し、適時失策。黄色い大声援が、鳴り響いた。栗山監督は「そういう時もある。それが彼の宝物になってくれると信じている」と願った。

苦節7年目の高浜が「4番一塁」でプロ初先発。中田に代わる好調の右打者を主軸に置いたが、2点を追う7回無死一塁で遊ゴロ併殺打に倒れた。小笠原ヘッド兼打撃コーチは「四球を絡めながらのチャンスはつくっていると思う。得点機をつくり、その中でも(得点への)確率を上げていけたら」と話した。

攻撃のリズムを生み出せずにいる。阪神3連戦は、1試合3点以下にとどまった。3試合連続失策と、守乱も響いた。8日には復帰したばかりの中田や、俊足が売りの新リードオフマン五十幡が、そろって故障離脱。起爆剤となり得る台頭は不在で、得点力不足に悩まされている。

4月6日ソフトバンク3連戦以来、同一カード3連敗。借金は今季ワースト「13」に膨れ上がった。交流戦は、11日からのDeNA3連戦(札幌ドーム)を残すのみ。指揮官は「何とかしなければいけない状況にきている。明日から、しっかりやっていきます」と言葉を振り絞った。試合後には大幅な入れ替えを示唆した。暗く、長いトンネルの道中、わずかな光を見いだしていく。【田中彩友美】