DeNA佐野恵太外野手(26)が22日、オールスターゲームで巨人坂本勇人の向上心に学んだと明かした。

5年目で初出場した大舞台は、収穫がたくさんだった。「緊張しましたけど。すごく楽しい2日間だったと思う。いろんな選手と話ができました。貴重な時間だった。坂本さんだったり鈴木誠也(広島)だったりと話をさせてもらった。特に2人。すべての言葉が、すごく僕のためになりましたし。具体的には言いづらいが、すごく参考になりました」。侍ジャパンの主軸たちと打撃論を交わし、刺激を受けた。

佐野は現在、セ・リーグの打率首位で、97、98年鈴木尚典(横浜)以来セ・リーグでは23年ぶり2年連続の首位打者も狙える好打者だ。他の選手からも打撃論を求められた。中でも坂本から「どういう風に打ってるの」と聞かれたことには感銘を受けた。「あんなに実績がある人でも、歳も下の僕に聞いたりすることがあるんだと思いながら。そういう向上心だとか、僕ももっともっと、貪欲にいろんな人に話を聞いたりできるようになりたい」。坂本は6歳年上で通算2061安打の実績を持つ。通算331安打の佐野にも打撃について聞く、謙虚な姿勢に心を打たれた。

学びとともに楽しみもあった。円陣では「はっけよい、バグった、バグった」と、相撲の立ち合いをもじって、壊れたロボットのような動きをする一発ギャグを披露した。「流れでいくことになった。せっかくなので、面白い、盛り上がるようなことをしたいなと」。試合前からセ・リーグベンチを盛り上げていた。

初打席は第1戦の9回、4-4と同点の1死満塁で回ってきた。いきなりMVPチャンスだった。「試合途中から守備から入って、まさかあんなにいい場面で初席が回ってくると思ってなかった。すごく緊張しました」。カウント1-2から空振り三振に倒れた。「打席に向かうまでにベンチで(明大時代のチームメート)柳(中日)と森下(広島)に『チャンスがあるよ』と」あおられていた。賞金300万円を逃しただけに「あんなチャンス2度とないんじゃないかと思いますね」と苦笑いだった。【斎藤直樹】

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