DeNA三浦大輔監督(47)が、今永昇太投手(27)の激走を高く評価した。「気持ちの入った走塁だと思う。アウトになったのは残念ですが、打球判断は練習していかないといけないが、すごく気持ちが出ていたと思う」と話した。

5回表1死。今永は左前打を放った。左翼手青木が後逸すると、全力疾走していた今永は三塁まで走った。タッチアウトになったが、ヘルメットを取って悔しがった。記録は二塁打だった。

5回裏、先頭の村上に右前打を許した。4回までパーフェクト投球で、これが初安打だった。四球と安打で1死満塁とした後、遊ゴロ併殺崩れで先制点を許した。大学時代からのライバル、ヤクルト原樹理も7回無失点と好投。今永は6回2安打1失点と好投しながら、今季4敗目を喫した。

三塁までの激走で投球ペースが崩れたのか。三浦監督は「いえ、その辺は感じなかった。そのくらいで、どうこうなる選手じゃないと思う。普段からしっかりとトレーニングしているので。体力的な部分と、しっかり気持ちが落ち着かせてマウンドに上がったと思う」と、きっぱり否定した。今永の意識の高さはチーム随一。ランニングなど投球に関する練習は当然、打撃でも手を抜くことなく、今季の打率は3割5分にも達する。

今永の6回1失点は、先発投手として、十分な仕事ぶりだ。敗因はむしろ、9回2死まで無得点だった打線にあった。最後に9号2ランを放った桑原は「次戦以降は早い段階から投手陣を援護できるようにしたいです」と話した。打線は3連戦で6本塁打を放ち、今季100本目に到達したが、適時打は3試合で1本も出なかった。

ヤクルト、巨人、阪神との戦いが続いた後半戦は、ここまで5勝6敗2分け。三浦監督は「まだまだ借金を減らすことができてない。1戦1戦やっていくしかない」と話した。DeNAは31日から、6月6日以来、86日ぶりに本拠地の横浜スタジアムに戻る。「久しぶり。これまでここまでハマスタを離れたことはなかった。1日空くので気持ち新たに、みんなでやっていきたい」と三浦監督。地元から巻き返しを狙う。【斎藤直樹】