県学生野球リーグ静岡大の石田雄大(ゆうた)投手と井手駿(はやお)投手(ともに4年)の両右腕が10日、プロ志望届を提出した。大安のこの日、東海地区大学野球連盟を通じて、全日本連盟に提出。2人は「どの球団というのはない。育成でもプロに行きたい」と、思いを込めた。

石田は、最速148キロの直球で押す強気の投球が持ち味。井手は最速148キロの直球と変化球のコンビネーションが魅力だ。甲子園出場経験のない2人だが、大学4年間で大きく成長を遂げた。高校時代に石田が140キロ、井手が133キロだった最速が大幅にアップするなど、想像できなかったプロの舞台が目標になった。“ダブル指名”となれば、静岡大では初。県内では09年の日大国際関係(ヤクルト5位の松井淳外野手、同育成2位の麻生知史内野手)以来となる。

今月18日には、2014年春以来の優勝を目指す秋季リーグ戦が開幕予定。石田が「アピールの場。優勝を目指してしっかり投げきりたい」と話せば、井手も「チームの結果だけでなく、個人の結果も出したい」と力を込めた。ドラフト会議は10月11日。運命の日を前に、最後のアピールをする。【前田和哉】

◆静岡大選手のプロ野球ドラフト指名 2019年に阪神から育成2位指名を受けた奥山皓太外野手(24)が唯一。阪神が国立大選手をドラフト指名したのも初めてだった。奥山は昨年10月21日の2軍オリックス戦でプロ初安打(右前打)。今季(9日現在)は2軍で27試合出場、17打数5安打。1軍出場歴はない。

◆石田雄大(いしだ・ゆうた)1999年(平11)7月8日、愛知県西尾市生まれ。鶴城小6年まで鶴城クラブでソフトボールに励む。刈谷東中1年時に野球を始める。刈谷高に進み、1年夏に県8強。大学では2年春から先発に定着し、リーグ通算12勝。右投げ右打ち。174センチ、75キロ。家族は両親と兄。血液型O。

◆井手駿(いで・はやお)1999年(平11)5月19日、愛知県小牧市生まれ。東山小4年時にブルースカイで野球を始める。南山中を卒業後、高蔵寺高でプレー。3年夏に県16強。大学では3年秋から先発に定着し、リーグ通算9勝。右投げ右打ち。182センチ、80キロ。家族は両親と弟。血液型不明。