4年連続日本一のソフトバンクが、歴史的大敗を喫した。初回に先発石川がプロ最短の2/3回を自己ワースト10失点(自責3)でKOされ、2番手高橋礼も11点目を献上した。1イニング11失点はダイエー時代の99年4月7日のロッテ戦以来22年ぶり。午後2時開始のゲームで1回終了は同50分という最悪の立ち上がりで、高橋礼も6失点するなど計17失点で惨敗。工藤監督は「初回が全てといったら全て」と目を潤ませ肩を落とし、今季最短の2分弱で取材を自ら打ち切った。

石川は、直球も切り札「パワーカーブ」も制球できず、カウントを奪いにいった球をことごとくはじかれた。開幕投手を務め、チームで唯一規定投球回に達しているが、貧打の最下位日本ハムを相手に好き放題にやられた。涼しい北の大地で大量の汗をぬぐい、ベンチではぼうぜんとした。「長いイニングを投げようという思いでマウンドに上がった。短いイニングしか投げる事ができず、本当に申し訳ない」。9敗目を喫し、これで9月は2試合で防御率9・45。工藤監督は「次があるのかないのか、しっかり考えてやっていきたい」と、中継ぎへの配置転換や2軍降格も示唆した。

17年以来の17失点で、12戦無敗だった札幌ドームで昨年9月以来の黒星。初回は今宮の落球、リチャードのファンブルと野手陣のミスも傷口を広げた。主砲柳田が2安打2打点、若鷹リチャード、ベテラン松田がともにソロと挽回の姿勢を示しはした。「野手は得点をしっかり取ってくれたので、またこれが明日につながってくれればと思います」と工藤監督。試合後、首位ロッテが快勝し、その背中は5・5ゲーム差と再び小さくなった。【只松憲】

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