<都市対抗野球大会東京都2次予選:東京ガス3-0JR東日本>◇23日◇第1代表決定トーナメント1回戦◇大田スタジアム

高卒3年目で急成長の左腕が、ドラフト上位候補に浮上した。JR東日本は山田龍聖投手(21=高岡商)が先発。初回に3四死球などで1点を失ったが、2回からは「スライダーが決まりました」と修正。7回まで0を重ね、8回先頭に安打を打たれ交代した。7回0/3、6安打2失点7奪三振。最速は147キロだった。打線の援護なく敗れ、敗者復活戦に回るが、集まった10球団のスカウトからは修正力、ゲームメーク力を評価する声が続いた。

昨秋阪神2位指名の伊藤将の後継左腕と期待される。昨年までの実績はなかったが、浜岡監督は「ここ1カ月で急に良くなった」と、2次予選初戦を託した。入社時の体重76キロ、最速148キロが、トレーニングの成果で、それぞれ82キロ、153キロまでアップ。腕を振ることで、変化球の精度も増した。山田は「伊藤さんのようにチームを勝たせる投手になりたい」と、リベンジを誓った。

▼西武渡辺GM 球の切れ、制球力があり、ピンチでも冷静だった。貴重な左腕です。

▼巨人榑松スカウト部次長 速球派のイメージに加え、変化球も交え、うまく投げていた。(ドラフトの)上位24人には入ると思う。

▼ロッテ永野育成・スカウト部長 2回からは力が抜けていた。大事な試合で修正できたのは成長したところ。

▼楽天沖原スカウト 立ち上がりも、なんだかんだで1失点。大荒れしない。

▼中日米村アマスカウトチーフ 2回からは球速を落とし、制球を重視していた。馬力だけでなく、大人びた投球を見せてくれた。

▼日本ハム大渕スカウト部長 若いわりに修正できる。(大学生の有力左腕と)比較することになる。