ソフトバンク工藤公康監督(58)が今季限りで退任する意向を固めていることが10日、分かった。就任7年目で、今季は2年契約の2年目だった。今季はここまで4位と低迷。リーグ連覇の完全消滅が目前で、CS進出へも険しい状況となっている。球団からは来季以降の続投要請を受けていたが、工藤監督は責任を感じ、辞任の意向を伝えている。

工藤監督は秋山幸二前監督の後を受け、15年に監督就任。1年目に90勝を挙げ、リーグ優勝と日本一を成し遂げた。17年もリーグ優勝と日本一。18、19年はリーグこそ2位に終わったが、CSを勝ち上がりいずれも日本一を達成した。昨季は3年ぶりにリーグ優勝を奪回し、4年連続日本一。ここまで7年間で5度の日本一。9日時点で通算551勝を挙げていた。

◆工藤公康(くどう・きみやす)1963年(昭38)5月5日、愛知県生まれ。名古屋電気(現愛工大名電)から81年ドラフト6位で西武入団。94年オフにダイエー、99年オフに巨人へFA移籍。07~09年は横浜。10年に西武復帰後、無所属だった11年12月に引退表明。プロ野球最多タイの実働29年で通算224勝142敗3セーブ、防御率3・45。93、99年リーグMVP。最優秀防御率、最高勝率を各4度、最多奪三振2度。選手で日本シリーズ出場14度は王(巨人)に並ぶ最多。15年にソフトバンク監督に就任し、15、17~20年に日本一。87、15、18~20年に正力賞。16年殿堂入り。