ヤクルトから3位指名された日本通運・柴田大地投手(23=日体大)が12日、都内の同社で指名あいさつを受けた。

高津臣吾監督からの「神宮で待ってます!」という直筆メッセージ入りのドラフト会議用のパスを、橿渕聡スカウトグループデスクと中西親志担当スカウトから受け取った。「早くチームの戦力になりたい。やるしかないので、心を決めて頑張りたい。日本を代表する投手になりたい」と力を込めた。

前日のスカウト会議で名前が呼ばれた瞬間は、さいたま市内の寮の食堂で迎えた。中継を見守っていたチームメート数人と歓喜。「うれしい気持ちでいっぱいだった。やっとスタートラインに立てたので、ドキドキした」と明かした。

直後に会った日本通運・沢村幸明監督からは「良かったな。苦労してきたかいがあったな。みんなの思いを忘れないように、プレーしてほしい」という言葉をもらったという。

最速156キロを誇る右腕で、直球で空振りが奪える即戦力。日体大では、ヤクルト吉田大喜投手(24)と同期。柴田は、首都大学リーグでの公式戦登板はゼロという“秘密兵器”だ。「ずっと我慢してやってきて、やっと身になった」と喜びをかみしめた。

橿渕スカウトグループデスクは「今年は左投手が補強ポイントだったが、その方針を曲げてでも指名したい選手だった。将来的には、ストッパーになってほしい」と守護神候補として期待する。柴田も「クローザーやセットアッパーになりたい」と話した。守護神を務めた高津監督には「心構えや、試合前の準備について聞いてみたい」と弟子入りする。

プロ入り前に、まず都市対抗が控えている。南関東第1代表として臨む大会で「優勝が目標。しっかりチームに貢献したい」と意気込んでいた。