法大は今季7試合目で初勝利を挙げた。

加藤重雄監督(65)は「いやあ、こんなに気持ちいいものかと。遅まきながら、1勝できた喜びを感じています。なかなか勝てず、点が入らず。(リーグ戦が)終わってしまうので、喜んでる場合じゃないんですが、1勝できた。大島助監督と喜びを感じています。お互い苦しかったけど、良かったなと」と、しみじみと話した。

部内で新型コロナウイルスの集団感染が発生。リーグ戦前の実戦機会が制限され、深刻な得点力不足に陥った。前の6試合までで計6得点。1試合平均わずか1点では、三浦、山下の好投手2人を抱えても勝つのは難しかった。

ようやく、打線がつながった。13安打11得点で東大を圧倒。巨人からドラフト5位指名を受けた4番の岡田悠希外野手(4年=龍谷大平安)は2安打1打点。6回には、右中間へ適時三塁打を放った。「ピッチャーが、ずっといい働きをしてくれていた。打線で何とか点を取って、つなぎたかった」と喜んだ。

打率1割台前半に低迷し、試合前の時点で規定到達者ではリーグ最下位だった。「プロに進んでいく上で情けないなと。自分に腹が立っていました」。ボール球に手を出さないことを、あらためて意識。甘いボールを捉える本来の打撃を目指した。

自らも、チームも、苦しいシーズンとなったが「絶対、生きてくると思います。苦しいときこそ、前を向いて進まないといけない」と、経験を糧にするつもりだ。